藤沢のソウルフード 【味の古久家】

合同会社 味の古久家 小林剛輔さん

小林剛輔 代表

今回は私の地元、藤沢編です!

藤沢のソウルフードとして有名な中華屋さん、「味の店古久家」の代表小林剛輔さん(以下、剛輔代表)にインタビューさせてもらいました。

昨年のコロナ渦、餃子パンを発案し、メディアでも取り上げられた古久家さん。

藤沢駅近くの藤沢店を含め、長後や湘南台、柄沢など現在10店舗の経営を手掛けています。

初代が始めた商売を引き継ぎつつ、新しいことにも挑戦し、淡々と語る中にも藤沢への強い思いが伺えます。

今年で74年目の古久家さんの歴史、剛輔代表ご自身のこと、これからの古久家さんについてお話いただきました。

それではお楽しみくだい!

 

こまさ:剛輔代表、今回は急なお願いにも快く引き受けてくださってありがとうございます。

早速ですが、 古久家さんは藤沢で大変有名ですが、創業はいつなのでしょうか?

剛輔代表:はい、古久家は昭和22年に私の祖父にあたる、小林三郎が創業しました。

おかげさまで今年で74年目を迎えることになるんです。

こまさ それはすごい!そんなに長く中華屋を続けてこられたのですね。

剛輔代表:いや、古久家は最初は和菓子屋だったんですよ。

左が初代小林三郎氏 右は中華屋を初めた当時の古久家さん

ラーメンなどの中華を始めたのは途中からなんです。

こまさ:えーっ⁈ それは意外ですね!なぜ和菓子だったんでしょうか?

剛輔代表:初代は長野県から上京して、商売をとても勉強していたようです。

紆余曲折の末、長後にお店を出すにあたり、「人は甘いものが欲しいはずだ。」とのことで和菓子屋を始めたんですね。

初代の予想通り、和菓子はとても好評でした。

1960年代頃には三越デパートから声がかかるほどになっていたんです。

そんな中で、長後店の和菓子屋の隣で中華屋を始めていったんです。

こまさ:三越とはすごいですね!和菓子は今はやっていらっしゃらないのですか?

剛輔代表:1970年代にはいると、洋菓子の大手チェーン店が進出してきて、初代はそこで和菓子を辞め、街の中華屋として古久家を続けていこうと判断したようです。

商売をいかに長く続けるかを常に考えている人だったんですね。

こまさ:うーん、初代の判断がすごすぎます。

古久家さんの味はすっかりお馴染みですが、開発などは大変だったのでしょうか?

剛輔代表:初代はとにかく色々な場所に出向いていたようですね。

横浜の中華街に行ったり、他にも美味しいと聞けばそのお店に食べに行き、古久家の調理人を連れて行って、これと同じものを作ってほしいと要望していたそうです。

こまさ:おおー、初代の行動力もすごいですが、味を再現する調理人さんもすごい!

初代はいつも経営者としての意識が高かったんですね。

剛輔代表:そうですね、根っからの商売人だった初代の影響力はとても大きいです。

急に体調を崩して急逝しましたが、病院のベッドの上でも帳面をつけたりなど、事務所状態にしていたそうです。

2代目(剛輔代表のお母さま)も大変だったと思います(笑)

こまさ:初代から現在に至るまで、そしてこれからが気になる古久家さんですね。

それでは剛輔代表の子供のころについておきかせください。どのようなお子さんでしたか?

剛輔代表:記憶にはないのですが、話によると小さいころから「大きくなったら商売をする!」と言っていたそうです。

もちろん最初から中華屋と言っていたわけではないですが、商売をするのがごく自然だったんでしょうね。

調理も好きで、3歳の誕生日プレゼントがフライパンと包丁だったんですよ。

こまさ:え⁇ユニークなプレゼントですね。

剛輔代表:帰宅した兄が台所から変な匂いがすると見に行ったら、私がキュウリとケチャップをフライパンで炒めていたそうです(笑)。

こまさ:早くも厨房に立っていたんですね(笑)学生時代はいかがでしたか?

剛輔代表:大学生時代の3年間は本当に好きなように自由に過ごしてました(笑)。

自分で卒業した後に当時の専務に声をかけられて、一従業員として古久家に入りました。

こまさ:まずはどのようなお仕事から始めたのですか?

剛輔代表:皿洗いや鍋振りから始まり、藤沢店の店長も経験しましたが、当時の唯一の功績が半券入れを数メートル移動したことなんです(笑)。

レトロな雰囲気の店内 初代が建具屋さんに特注した 照明や椅子が並びます。

当時、不便な場所にあったので、移動したことで動線が良くなりました。

それが功績といわれるほど改変は難しく、受け継がれてきたことを、みんなが徹底して守っていてくれたんですね。

また、その頃は若かったこともあり、ある日パートさんたち15人に囲まれ、反論を受け、翌日には1人しか残らなかったこともありました。

本当に色々勉強になりました(笑)。

こまさ:伝統を守りながらの改変は大変でしたね。

現在はどのようなことに取り組まれてますか?

剛輔代表:コロナの影響もあり、色々なことに特化していかなければならないと思っています。

持ち帰り用の餃子を扱う無人店舗をオープンしたり、寒川にキッチンカーを集めたイベントなども考えています。

5月にオープンした餃子直売所 冷凍ではなく生餃子です 自宅で古久家さんの味が楽しめます!

こんな時期だからこそ面白いことをやりたいですね。

こまさ:それはキッチンカーの事業をしてる方には嬉しいですね。

では、最後に一言お願いします。

剛輔代表:私は自分の会社だけを考えるのでなく、藤沢で頑張る人たちを応援したいと思っています。

生まれた時から藤沢の方たちに育ててもらっているので、地域に密着することで、少しでも藤沢が元気になってほしいんです。

古久家を藤沢のソウルフードとして食べてくださる皆さんのためにも、古久家を100年続けていくことが今の目標です。

また、全店舗で通常の消毒作業+毎45分に徹底消毒をするなどコロナ対策もしっかりしております。

安心してお越しください。

こまさ:100年愛されるってすごいことですね!たくさんのお話をありがとうございました。

 

 

インタビューを終えて

剛輔代表のお話、いかがでしたか?

剛輔代表はSNSなどを通して色々な声掛けをしています。

藤沢や同業者の方を意識した投稿内容は「藤沢の方に育ててもらった」という言葉からも伝わってきます。

有名店にも関わらず謙虚で、常に誰かのことを考える代表。

100年と言わず、ずっと愛される古久家さんだと思っています。

これからもファンとして応援していきます!頑張ってください!!

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