地域を支える【かまくらっぷ 代表 中井美緒さん】

地域団体 かまくらっぷ 中井美緒さん

今回ご紹介するのは鎌倉を拠点に大活躍!

地域団体「かまくらっぷ」代表の中井美緒さんです。

「かまくらっぷ」という団体の存在を知らなかった私。

中井さんからお話を伺っていくと何でも手助けするのではなく、繋ぐ、気づくを目的にしており、困っている人の背中をそっと押してくれるお手伝いをする団体なのだと知ることができました。

一人のママが社会に関わりたいと動き出したことが今では地域にとって欠かせない存在になっています。

サークルマーケットというメインの活動以外にもフードロスやごみの発生を無くす「フードバンクかまくら」や「こども食堂」の設立にも関わった中井さん。

今日は中井さんの思いについて伺いました。

お楽しみください。

中井さんインタビュー

右手には代表の中井さん。
左手には中井さんの相棒である副代表の尾﨑さん

こまさ:中井さん、今日はよろしくお願いします。

初っ端から申し訳ないのですが、「かまくらっぷ」さんとはどのような団体なのでしょうか?

中井さん:はい、よろしくお願いします。

 「かまくらっぷ」は様々な活動をしているのですが、ベースになるのはギフトエコノミー(恩送り)として次の世代に残しておきたい居場所や経験、知恵などを冊子やイベントとして提供している地域団体です。

 例えば介護や障がい、他にも悩み事やトラブルなど当事者の立場になった時に「こんな情報があったらいいな」や「こんな時どうしたらいいだろう」という思いを次の人がしないように何かしらの形に残すのが目的です。

こまさ:とても規模が広いイメージがありますね。

団体を立ち上げたきっかけはなんだったのでしょう?

中井さん:私はシステムエンジニアを仕事としていましたが、結婚・出産をきっかけに退職しました。

 出産後は個人事業主としてデザインの仕事をしていたのですが、産後うつになってしまったんです。

 社会との繋がり、心の居場所がほしいと思った時に自分と同じような個人事業主さんが他にもいることを知りました。

 引きこもりの子育てにならないよう外にでたり、他の人と接していくための情報サイトや冊子、イベントがあったらいいね、と立ち上げたのがかまくらっぷなんです。

毎月第4金曜は鎌倉FMでパーソナリティも!

こまさ:素晴らしい!設立はいつになりますか?

中井さん:2015年11月に立ち上げました。

 かまくらっぷという名前も「かまくら」「マップ」「スクラップ」の言葉を掛け合わせた造語なんですよ。

鎌倉女子大でサークルマーケットについての話も。

こまさ:お子さんが小さいうちから活動を始める行動力がすごいですね!

中井さん:それだけ切羽詰まっていたのかなと思います。

 社会と関わりたいという強い気持ちからスタートした活動でしたが、数年間闘病生活をしていた母が亡くなったことで視点が変わりました。

 家族を最優先して自分のことはいつも後回しだった優しい母が亡くなる前に「もっと自分のやりたいことをやればよかった」と言葉を残していったんです。

 その言葉の意味を考えたら子育てが終わったら、ではなく今できることをやる、その環境を作ろうとなり、社会や地域貢献・誰かのためにと思えるようになったんです。

こまさ:私、子供が小さいうちは何もできないと思っていましたが、違うのですね。

ところでメインとなる活動について教えてください。

中井さん:メインの活動は毎月末の日曜に開催している「サークルマーケット」です。

10月末に行われたサークルマーケット。
出店者の方の表情が活き活きしています。

 子育て支援から障害者支援、環境(ごみ減量)まで様々な課題に対して取り組んでいる企業や団体さんが出店しています。

 お金を介するだけや、自分達の活動を発信するだけでなく、出店者同士が情報交換や課題解決に向けて、つながれる場所づくりをしています。 

 運営側としても、より良い場所になり、出店者同士が繋がれるよう出店者全員で反省会を開き、次回に向けてのブラッシュアップを必ずしています。

毎月末に行われているサークルマーケット。私も行きましたがどのブースも興味深いですよ!

こまさ:出店者さんはどのような方がいらっしゃるのですか?

中井さん:例えばメインの出店として子供服の無料交換会があります。

 これは私の友達が服を作る仕事をしていくうえで、作る責任・売る責任・使う責任という問題にどうしても直面してしまう。

 子供服のように消費が早いものを捨てたり売るのではなくお金を介さずに必要な方へお渡ししたいという思いから始めた出店なんです。

 他にはカーテンやソファーなどの布の端切れを捨てずに活用してみたり、古着を海外でほぐして日本で糸にした製品を販売したり。

湘南地区で集められた古着。これを捨てるのはもったいないですよね。

 学生団体ニューコロンブスさんが海で拾ったプラスチックを再利用したものをストラップにするなど形は違っていてもマーケットのテーマである「身近なエシカルを体験しよう。」に沿ったものとなっています。

右上写真:無料交換の服にはメッセージタグがつけられ、次の人に思いを伝えます。 左上写真:カーテンやソファーなどの生地を捨てずに色々な作品として扱ってくれています。 左下写真:障がいのある方たちが育ててくれたメダカ。 メダカすくいに子供たちも夢中です。

 

 

こまさ:拘束力がなく、また利益を目的としていないテーマのあるマーケット。

他とは一味違う印象ですね。

では最後に中井さんがこれから目指すものについて教えてください。

 

中井さん:今、社会福祉士の資格をとるための勉強をしているのすが、介護や障がいなど地域に関わるほど法やサービスなど知識は必要だと感じています。

 まずは基盤をより強く整え、団体の活動をしていきたいですね。

こまさ:中井さん、ためになるお話をありがとうございました!

インタビュー終えて

中井さんのお話はいかがでしたか?

今回のインタビューは今までの方たちとは違い、「これ一筋」というものではありません。

大きなテーマに沿って様々な活動をしており、柔軟性のある団体さんです。

中井さんの言葉が「このマーケットで私は種をまく作業をしているだけなんです。その種をどうするかはその人次第。何かに気づいたとしたらあなたはどうしますか?という問いかけになったらいいなと思っています」とのことでした。

一人一人ができること、それが集まると大きなベクトルになります。ふと立ち止まって考える。大切なことですね。

中井さんのコツコツと影響力のある活動を心から応援したいと思います!頑張ってください!

かまくらっぷ

代表 中井美緒

090-2452-5665

infokamakurap@gmail.com

イベント企画・運営・研修会議講師

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