注目のオリジナルブランド【株式会社石井ファーム(葉山マルシェ)石井裕一さん】

株式会社石井ファーム 代表取締役 石井裕一社長

今回は葉山の恵まれた自然の中で育つ独自のブランド、「葉山石井牛」を育てる株式会社 石井ファームの石井裕一さんにお話を伺いました。

「安心・安全・美味しい」にこだわり、飼料や牛の健康状態など徹底し、リーズナブルで美味しい牛肉を提供してくれています。

石井ファームさんは神奈川県肥育農家で初めてHACCPを取得した農場でもあります。

葉山で有名な老舗日本料理店やフランス料理店でも「葉山石井牛」は取扱されており、今飲食店業界から注目されているブランドなのです。

 「葉山石井牛」「葉山クイーンビーフ」、この名前を覚えて欲しいです。

ご存じなかった方、是非一度食べてみてください!

では、石井さんのお話をお楽しみください。

石井社長 インタビュー

こまさ:石井さん、お忙しい中お時間をありがとうございます。

さて、早速なのですが、石井さんの飼育されているオリジナルブランドとは?

テレビなどのメディアでも紹介された「葉山マルシェ」。リピーターも多い有名店です。

石井社長:よろしくお願いします。

 私の農場で飼育しているのは「葉山石井牛」「葉山クイーンビーフ」という独自のブランドになります。

 以前は葉山牛だけを飼育していたのですが、今は独自ブランドを中心に展開しています。

 

あっさりとした霜降り、業界でも認められる美味しさです。

 

こまさ:そうなのですね!独自ブランドを立ち上げた理由は何故なのでしょう?

石井社長:元々は葉山牛のクオリティをもっとあげたいと思っていたんです。

 葉山牛というブランドを維持することも大切ですが、同時に他のブランドに負けない工夫が必要だと思っていたので、品質を下げずに進化が必要だと思っていました。

 ただ、色々な考えの方がいますので衝突も多く私自身、かなり無理をしていました。

 そんな時に私の長男が、「もう無理しなくていいよ」と言ってくれたんです。

 次の世代を担う子供たちのために葉山牛をなんとかしなくてはと思っていたのですが、子供たちはもっと柔軟に捉えていたんです。

 そこで、思い切って組合を抜けることにしました。

 そして本当に自分のやりたかった方法でできたのが「葉山石井牛」なんです。

石井さんにとても懐いている牛たち。
石井さんも愛情いっぱいで接しています。

こまさ:お子さんが背中を押してくれたのですね。

では、「葉山石井牛」の飼育について教えてください。

石井社長:はい、まずは飼料にはこだわっています。

 現在エコフィードを中心に16種類の飼料を配合しているのですが、例えば砕米を2日に一回釜炊きしています。

 30キロのお米を炊くと100キロになるのですが、火を通すことによって消化吸収を良くしています。

農場のすぐ近くにある釜。2日に一回お米を炊き、他の飼料と混ぜて与えています。

 他にはおからや酒粕など乳酸菌を含む飼料にすることで牛の腸内環境を整えて健康状態を維持することができます

 それに、牛舎は臭いと思われがちですが、臭い牛舎は牛にストレスがかかります。

 そのため清潔に保つことでうちの牛舎は匂いが少ないですし、牛にかかるストレスを最小限に抑えています。

こまさ:確かに匂いがほとんどしないです!牛も人間も同じということですね。葉山牛との違いについて教えてください。

石井さん自ら加工している精肉。加工しながら牛の餌の配合等を考えているそうです。

石井社長:はい、葉山牛というのは雄牛を使うのですが、うちは松坂牛や米沢牛と同じ雌牛を使用しています。

 また、先ほどの飼料によって同じ霜降りでもあっさりして、赤身も多くきめ細かいので肉本来の味が楽しめます。

 出荷の時期も36カ月以上と葉山牛より長く飼育することでよりおいしい状態で提供できています。

こまさ:そして2017年にはHACCPも取得しているそうですね。

石井社長:はい、当初はどこの農場もやろうとしなかったことなので、取得まで6年かかりましたがその甲斐あって神奈川県肥育農家初のHACCP認定を受けました

 色々なチェック項目があり本当に大変でしたが、これによって「安心・安全・おいしい」牛肉をみなさんに食べていただくことができます。

エコフィードを活用した取り組みが認められ、優秀賞を受賞!

こまさ:素晴らしい取り組みですね!そのお肉を販売しているのが葉山マルシェさんなんですね!

大人気の焼肉弁当!使われる野菜は石井さんの畑で採れたものなど地元の新鮮野菜です。

石井社長:はい、精肉だけでなくお弁当や地元の野菜なども販売しています。

 少しずつ慣れていこうと思ってちょうどコロナの時期にオープンしたのですが、予想に反してお弁当等がものすごい売れ行きでした(笑)

葉山マルシェではオードブルなどの注文も可能です。どれも美味しそう!

こまさ:嬉しい悲鳴でしたね。

では最後に石井さんがこれから取り組みたいと思っていることはありますか?

石井社長:色々あるのですが来年には酪農に取り組みたいと思っています。

 牛乳を扱うようになると例えばプリンが作れたりします。  

 うちでは畑もやっているのですが、第一次産業の強みはまさにそこなんです。

 生産者は肉、牛乳、野菜などを自由に揃えることができるので、他ではできない挑戦が可能となります。

こまさ:うわぁ!楽しみです。良い品質のもので作られる食品はこれからも注目されるところですね。

石井社長:そうですね。それに私の長男は農場を継ぐため他の農場で勉強していて年末には戻って来ます。

石井ファミリーのみなさん。
家族が結託する力強さを感じたお話でした。

 また、長女はフレンチのシェフとして働いていますし、次男は加工の勉強をしたいと言っています。

 いずれは子供たち3人が葉山で生産・調理・加工を役割分担できる環境を作っていきたいです。

 そういったことで生まれ育った葉山に貢献できたら嬉しいですね。

こまさ:将来が楽しみで仕方ないですね!

気持ちが明るくなるお話、本当にありがとうございました!

インタビューを終えて

石井社長のお話はいかがでしたか?

実はこだわりの飼料からできた堆肥、数か月待ちの大人気でもあるそうです。

牛の健康を考え、体にいいものを与えているので堆肥も質が良く、いい野菜が育っているとのこと。

お話を伺っていると一切無駄が出ていないのがわかってきます。

石井社長は「ブランドの名前の上に胡坐をかいてはいけない。進化をし続けることが大切だ。」と仰っていました。

進化し続けるオリジナルブランド、これからどう発展していくのか楽しみです!一消費者として応援します!

葉山マルシェ(石井ファーム直営店)

葉山マルシェ

住所   三浦郡葉山町上山口954‐1

電話   046-854-4629

営業時間 10時~17時

定休日    水曜日(他に不定休あり)

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