こだわりの蕎麦 【蕎麦ふる川】

 

蕎麦 ふる川 古川秋男・知美さん インタビュー

今回は山﨑跨線橋を超え、関谷方面に真っすぐ向かったトンネルを抜けてすぐ。

龍宝寺の横にある「蕎麦 ふる川」古川秋男・知美さんご夫妻にお話を伺ってきました。

2013年に開店したこのお店は今年で10年を迎えます。

地元の常連さんに愛されるお蕎麦は石臼で挽いた粉をご主人の手によって、挽きたて、打ち立て、ゆでたてが食べれます。

蕎麦が好きだから、という気持ちで真面目にこの道一筋できた古川さん。

本格的な蕎麦として、地元の方を中心に人気のお店になっており、年末の年越しそばは予約が完売するほど有名です。

蕎麦が好きな方は多いと思いますが美味しいお蕎麦を食べたいならまずはココ!ご主人の作る手打ち蕎麦は絶品ですよ!

 

<古川さん、今日はよろしくお願いします。

外壁工事が終わったばかりの一枚。奥様にご協力いただきました。

早速ですが、ご主人が蕎麦の道を選ばれたきっかけは何だったのでしょうか?>

こちらこそよろしくお願いします。

そうですね、蕎麦が好きだったからですね。(笑)

私の実家は辻堂で和菓子屋をしているのですが、両親とも仕事で忙しい。

でもお腹が空いて何か食べたいというときによく蕎麦を食べていました。

進路も専門学校に進んで、その後は蕎麦の店に就職をしたんです。

就職先は荻窪にある老舗「本むら庵」でした。

そこには15年ほどいたのですが、日本だけでなくニューヨークの出店を手伝いに行ったりもしましたよ。

<本当にお蕎麦の道をずっと進んでこられたのですね。

平日のランチセットにはミニ野菜天丼とお蕎麦がつきます。 お腹も満足の量です!

ニューヨークもすごい経験ですね!

そのあとはどうなさったんですか?>

そのあとは箱根の天山温泉にお店を出すので手伝ってほしいと話があり、箱根にいくことになったんです。

大体10年ほど箱根でやっていました。

大晦日の前日、深夜遅くまでそばを打つご主人

ただ、自分のお店を持ちたいといういう気持ちもあったので、この場所でお店を開店させたのが10年前の2013年になります。

<今年で10周年なんですね。開店してからはいかがでしたか?>

開店当初はお客様の数も多くなかったので仕込みの数の予測も難しかったですね。

少な目に用意していても余ってしまうことがあるんです。

お蕎麦は一日経つと色も風味も落ちてしまうので翌日にお店で出すのは申し訳ない。

といって捨てるのももったいないので一時期は毎日家でお蕎麦を食べてたら、子供たちがお蕎麦を食べなくなってしまいました。(笑)

お蕎麦を利用した蕎麦コロッケ。 天ぷらの他にも揚げ物を楽しめますね。

そこでお蕎麦を余らせないように考えたのが「蕎麦コロッケ」になるんです。

最初は家で食べてましたが、今はお店のメニューにもなっていますよ。

<蕎麦コロッケとは面白いですね。お店の人気メニューはなんですか?>

人気メニューの野菜天せいろ 海老天せいろと悩みます。

そうですね、「野菜天せいろ」がよくでますね。

女性などは特に野菜を好まれます。

「海老天せいろ」ももちろん人気です。

季節メニューのすだち蕎麦。販売時期になったら食べてみたい一品です。

他には季節のメニューにはなるのですが、すだちの時期になると「すだち蕎麦」も好評ですよ。

<さっぱりとして美味しそうです!

こちらでは石臼で挽いてから蕎麦を打つなど本格的ですが、やはり蕎麦は難しいですか?>

いえいえ、全然難しくないですよ。

脱サラした方がお店を始めることもありますから、ある程度の段階であればだれでもできますよ。

<そ、それは、プロの方から見たら、だと思います。ある程度の段階というのは?>

こだわりですね。

ある程度のところまでは誰でもできます。

ただ、その先はこだわりになると思っています。

蕎麦の道に終わりはないのでどこまでこだわるかは人によると思いますね。

本むら庵にいた時からそうなんですが、特に言葉で教わるということはなかったんです。

先輩たちがやっていることをひたすら見て覚える。

先輩たちも感覚でやっているので人によってやり方が違うんですよ。

だから見てきたものを自分の感覚で作っているので、人に伝えることができない。

季節や温度の変化などでも変わってくる蕎麦を感覚でとらえて美味しい蕎麦にしたいというこだわりでやってきています。

例えば水入れなどは、水の量、タイミング、入れ方によって全然変わってしまうんですが、これを人に伝えるのは難しいですね。

出汁を使った甘くない卵焼き お酒のおともにいいかもしれませんね。

<うわぁ、蕎麦って繊細なんですね。やはり難しそうです。

ところでいまではすっかり人気のお店となっていますが、コロナの影響はあったのでしょうか?>

それがほとんどなかったんです。

立地もあって観光客よりも地元の方を中心としたお店になっているので、常連さんのおかげで影響を受けなかったですね。

<飲食店さんがコロナの影響を受けないのはすごいですね!では最後にこれからどのようなお店にしていきたいですか?>

夏期限定メニューの冷やしきつね。他にも 冷やしたぬきやごまだれせいろもあります。

地元の方に通ってもらえるようにしていきたいです。

私はこれからも蕎麦を作りたいから続けていきます。

<ありがとうございました!>

厨房はご主人、接客を奥様が担当して いらっしゃいます。

 

インタビューを終えて

大好きな蕎麦に実直に取り組んできた古川さんのお話、いかがでしたか?

地元でお店を出したいという気持で始めたお店は、今では蕎麦好きな地元の方が足しげく通っています。

通常は二八蕎麦を出していますが、月末には十割蕎麦の日も開催。要チェックですね!

出汁や作り方を伺うと余計な手は加えずいたってシンプル。

シンプルだからこそこだわることで本物の味になるのだと思いました。

これからも地域に密着した名店として、応援していきたいと思います。

また、お蕎麦食べに行きます!

蕎麦 ふる川

  • 鎌倉市植木110-2
  • 0467-84-7950
  • 定休日 火曜日
    営業時間 11:30~14:30
    17:30~20:00